尖閣諸島をめぐる日中間の対立について

尖閣諸島は日本固有の領土である。

尖閣諸島は中国固有の領土である。

どちらの国からのアナウンスであったとしても、僕はこの「固有の領土」という表現を耳にするたびに、違和感を覚える。固有の領土って嘘でしょ、と。
尖閣諸島が日本の領土であることは疑いの事実だ。現に日本が実行支配しているわけなのだから、“歴史的に”あーだ、こーだと言う必要はない。

歴史的にどうこうの言い出したら、たとえいま判明している表面的な証拠が日本側に有利だとしても、歴史という土俵で争う限り、原理的に新たな資料が出る度にその正当性を脅かされるおそれがある。中国のほうが日本よりも古い国であるわけだから、いまは見つかっていない資料が中国側から出てきたら、文字通り日本は墓穴を掘ることになる。

それよりも日本はずっと尖閣諸島を実質的に支配していることのほうを強く打ち出すべきだと思う。モノであればそのモノを手に握っているというだけではその所有の正当性を立証できないが、こと領土に関しては、その正当性よりも現に手に握っているという事実が正当性よりも上に立つはずだ。

尖閣諸島との間には領土問題が存在しないという政府の立場を否定し、領土問題の存在を認めたがために、えらく古臭い言葉で非難された元総理大臣がいた。日本政府の立場としては、難癖つけてきたのは中国なのだから、ここはこれまでどおり超然と領土問題の存在を否定し続ければよいと思う。ただ、日本政府の立場と離れてみた場合、日中の間に領土問題が無いという認識を取るのは間違っている。客観的に見て、いまの状態は領土問題が存在している状態だ。

基本的に今回の問題は、ヤクザの因縁の付け方と同レベルの話だと思う。これが人と人と間の話であれば、そういう不法行為にはしかるべき司法機関が存在するから、最終的には解決を見ることができる。ただ、国の場合はそうはいかない。自らの正当性を訴え、相手の不法をいくら非難したところで、国際社会にはケーサツは存在しない。

ことここに至っては振り上げたコブシをぶつけ合うしか抜本的な解決策は無いと思う。いや、もしかしたらあるのかもしれない。だから、なおさら僕は石原慎太郎という人間は罪深い存在だと思う。ああいった冒険主義的な行動を後先考えずに実行してしまった彼こそ、僕は件の元総理大臣に向けられた非難の言葉が相応しいと思う。彼が掛け金を釣り上げてしまったのだ。

戦争は嫌だ。だからこそ、将来世代がいい解決策を編み出すまで棚上げにしておくという考えは、深い叡智を感じざるをえない。だって、国と国、領土という体制と概念が支配的である限り戦争するしかない。

未来ではいまの僕達には想像もつかない考え方で解決できるかもしれないし、そもそも国なんか無くなってるのかもしれなのだから。

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34歳男子。ネザーランドドワーフと34歳女子と3人で同棲中。好きなモノは、タイ料理、カキピー(わさび味)、海外SF、ゾンビ映画、村上春樹、野宿、スパイ、自分。ブログは半径100メートル以内の出来事を忘れないようにメモっています。新卒で入ったB2B系広告会社の営業を皮切りに、Webライター、マーケッター見習い、Web広告屋、CRMマーケッターを経て、現在はダイレクトマーケティング・コンサルタントという肩書きのもと、とある通販コスメのECサイトを成功報酬モデルでプロデュース中。未知のビジネス課題をクライアントと一緒になって解決するお仕事が多いです。裏日本の豪雪、酷暑地帯出身。手先器用、口先不器用。新大阪在住。

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